エコキュートの水漏れ原因と修理費用【ガス給湯器との違いも解説】

給湯器のトラブル

エコキュートの水漏れ原因と修理費用【ガス給湯器との違いも解説】

「エコキュートから水が漏れているけど、原因は何?」「修理代はいくらかかるの?」

オール電化のご家庭で人気の「エコキュート」ですが、ガス給湯器と同じように、長年使っていると水漏れなどのトラブルが発生することがあります。原因が分からず、高額な修理費用を請求されたらどうしようとご不安な方も多いのではないでしょうか。

この記事では、エコキュートの水漏れの主な原因から、症状別の修理費用相場、そしてガス給湯器との違いまで、専門的な知識を分かりやすく解説します。この記事を読めば、慌てず適切に対処できるようになります。

この記事を書いた人
  • お助け隊長ケン

    かつての苦いトラブル経験を原点に、水回りやガラスの修理から害虫駆除まで、暮らしのあらゆるSOSを徹底調査。優良業者選びの専門家として、あなたが「最適な一手」を見つけるための羅針盤となる情報だけを、中立的な視点でお届けします。


まず確認!エコキュートの水漏れと「正常な排水」の見分け方

👉 このパートをまとめると!
エコキュートから水が出ている場合、故障による「水漏れ」ではなく、正常な動作である「結露水」や「沸き上げ時の排水」の可能性があります。

水漏れを発見して慌てる前に、まず確認してほしいことがあります。エコキュートは、その仕組み上、故障していなくても水が出ることがあるのです。

  • 結露水:外気とタンクの温度差で、ヒートポンプユニットの配管に結露が発生し、水滴が垂れることがあります。特に夏場や湿度の高い日に見られます。
  • 沸き上げ時の排水:お湯を沸き上げる際、タンク内の水が膨張します。この膨張した分のお湯を、減圧弁や逃し弁から排出することがあります。これはタンクの破損を防ぐための正常な動作です。

これらの正常な排水は、通常、昼間の沸き上げ時や朝方に一時的に見られ、すぐに止まります。もし、水が一日中止まらない、または明らかに水の量が多い場合は、故障による水漏れの可能性が高いと判断し、次のステップに進んでください。


エコキュート水漏れの主な原因と修理費用相場

👉 このパートをまとめると!
エコキュートの水漏れは「ヒートポンプユニット」「貯湯タンク」「配管」の3箇所が主な原因です。修理費用は1.5万円〜20万円以上と、原因によって大きく変動します。

エコキュートの水漏れ修理費用は、原因箇所によって大きく異なります。ここでは、主な原因と費用相場を解説します。

1. ヒートポンプユニットからの水漏れ

空気の熱でお湯を作る、エアコンの室外機のような機械です。内部の配管の劣化や接続部の緩みが主な原因です。

  • 症状:ヒートポンプユニット本体の下部から水が漏れている。
  • 修理費用相場:80,000円~200,000円
  • 備考:内部の熱交換器など重要部品の故障の場合、修理費用が非常に高額になり、ユニット全体の交換が必要になることもあります。

2. 貯湯タンクからの水漏れ

沸かしたお湯を貯めておくタンクです。タンク本体の腐食や、内部部品の劣化が原因となります。

  • 症状:タンク本体や、タンク下部の脚部から水が漏れている。
  • 修理費用相場:15,000円~70,000円
  • 備考:タンク本体に穴が開いてしまった場合、修理は不可能であり、タンク全体の交換が必要になります。その場合の費用は30万円以上になることもあります。

3. 各種配管・接続部(パッキン)からの水漏れ

ヒートポンプユニットと貯湯タンク、または家の中の水道管をつなぐ配管からの水漏れです。経年劣化によるパッキンの消耗や、配管自体の腐食、凍結による破裂が主な原因です。

  • 症状:配管のつなぎ目からポタポタ水が垂れている。
  • 修理費用相場:15,000円~50,000円
  • 備考:最も発生しやすいトラブルの一つです。パッキン交換だけで済めば比較的安価ですが、配管自体の交換が必要になると費用が上がります。

【比較】エコキュートとガス給湯器、水漏れトラブルの違いは?

👉 このパートをまとめると!
エコキュートは構造が複雑なため、ガス給湯器に比べて修理費用が高額になる傾向があります。特にヒートポンプユニットの故障は大きな出費につながります。

では、ガス給湯器の水漏れとエコキュートの水漏れでは、何が違うのでしょうか。一番の違いは、その構造の複雑さにあります。

表:エコキュートとガス給湯器の比較

項目 エコキュート ガス給湯器
お湯を作る仕組み ヒートポンプで空気の熱を集め、お湯を沸かす ガスを燃焼させて、瞬間的にお湯を沸かす
主要な構成機器 ヒートポンプユニット、貯湯タンク 給湯器本体のみ
水漏れ修理費用の傾向 高額になりやすい(特にヒートポンプ) 比較的安価なことが多い
特徴的なトラブル ヒートポンプユニットの故障、貯湯タンクの腐食 パッキンや配管の劣化が中心

ガス給湯器が比較的シンプルな構造であるのに対し、エコキュートは「ヒートポンプ」と「貯湯タンク」という2つの主要機器で構成されており、内部の部品も複雑です。そのため、故障箇所の特定が難しく、特に心臓部であるヒートポンプユニットが故障した場合は、修理費用が高額になる傾向があります。


エコキュートの水漏れ発見!今すぐやるべき応急処置

👉 このパートをまとめると!
水漏れを発見したら、感電防止のために漏電遮断器を切り、被害拡大を防ぐために止水栓を閉めてから、専門業者に連絡しましょう。

正常な排水ではない「水漏れ」だと判断した場合、被害を最小限に食い止めるために、以下の応急処置を行ってください。

  1. 漏電遮断器(ブレーカー)を切る:貯湯タンクにある漏電遮断器のスイッチを「切」にします。感電事故を防ぐための最も重要な作業です。
  2. 給水止水栓を閉める:貯湯タンクの下部にある給水用の止水栓を閉めます。これにより、タンクへの水の供給が止まり、水漏れの拡大を防ぎます。
  3. 専門業者に連絡する:安全を確保した上で、エコキュートの修理に対応している専門業者に連絡し、状況を詳しく説明してください。

エコキュートは内部構造が複雑で、高圧電流も流れています。ご自身での分解や修理は大変危険ですので、応急処置までを行ったら、必ずプロの業者に点検と修理を依頼してください。

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