給湯器のDIY交換は法律違反！費用とリスク、悪質業者から家族を守る全知識

給湯器を自分で交換できれば費用を抑えられて助かりますよね。そのお気持ち痛いほど分かります。しかしその「少しでも安く」という気持ちに付け込む悪質な点検商法が増えている事実をご存知でしょうか。あなたとそして大切なご家族を守るためにまずはこの記事で正しい知識を身につけてください。

この記事を読めば以下の3点が明確に分かります。

1. 給湯器のDIY交換が「法律違反」であり「危険」な明確な理由
2. あなたと家族を狙う「悪質な点検商法」の具体的な手口と対策
3. 安全かつ適正価格で交換するための信頼できる業者の見つけ方

結論：給湯器のDIY交換は「法律違反」で「非常に危険」です

👉 このパートをまとめると！
費用を抑えたい気持ちは分かりますが給湯器のDIY交換は法律で禁止されておりご家族を命の危険に晒す行為です。

まずこれだけは覚えておいてください。ご自身でガス給湯器を交換する作業は法律で固く禁じられています。無資格での工事は火災や一酸化炭素中毒などご家族の命に関わる重大な事故を引き起こす可能性が極めて高いのです。

なぜ？給湯器のDIY交換が違法となる3つの理由【初心者向け解説】

👉 このパートをまとめると！
「法律」で厳しく規制され「国家資格」を持つ専門家でなければ作業できず一歩間違えば「命に関わる」事故につながるためです。

「なぜ自分で交換してはいけないの？」という疑問に専門家の視点からお答えします。理由は大きく分けて「法律」「資格」「安全」の3つです。一つずつ分かりやすく解説します。

【理由1：法律】国の厳しい法律で禁止されている

ガス給湯器は「特定ガス消費機器」という製品に分類されます。この特定ガス消費機器の設置や変更の工事は「特定ガス消費機器の設置工事の監督に関する法律（特監法）」によって一般の方が行うことを厳しく制限されています。

もし無資格で工事を行えば罰則（20万円以下の罰金など）の対象になる可能性もあります。

【理由2：資格】専門の国家資格がなければ触れられない

ガス給湯器の交換作業にはガス管の接続が伴います。この作業には「ガス消費機器設置工事監督者」や都市ガスかプロパンガスかに応じた専門の国家資格が必須です。

これらの資格は安全な工事を行うための専門知識と技術を国が認めた証明です。資格を持たない人が作業を行う行為は無免許で車を運転する行為と同じくらい危険なことなのです。

都市ガスとプロパンガスで必要な主な資格の違い

• 都市ガスの場合: 主に「ガス消費機器設置工事監督者」や「ガス可とう管接続工事監督者」などの資格が必要です。
• LPガス（プロパン）の場合: 「液化石油ガス設備士」という専門の国家資格が必須となります。

このように、ご家庭のガスの種類によっても必要な資格は異なり、専門性が非常に高い作業であることがわかります。

【理由3：安全】一歩間違えば命に関わる重大事故に

最も重要な理由が安全性です。もしDIYでの交換作業に失敗した場合以下のような重大な事故につながる恐れがあります。

• ガス漏れ：不完全な接続によるガス漏れは火災や爆発の原因になります。
• 一酸化炭素（CO）中毒：排気管の設置ミスによる不完全燃焼は無色無臭の猛毒である一酸化炭素を室内に充満させます。就寝中に発生すれば気づくことなく命を落とす大変危険な状態に陥ります。
• 水漏れ：給水管や給湯管の接続不良は家財を濡らす水漏れ被害を引き起こします。

ご家族の安全を守るためにも専門家への依頼が絶対に必要です。

【重要】DIYを諦めたあなたを狙う新たな罠！点検商法の手口と対策

👉 このパートをまとめると！
「無料で点検します」という電話や訪問には要注意。特に高齢の親族を狙い不安を煽って高額契約を迫る手口が急増しています。

「DIYは危ないから専門業者に頼もう」と考えたあなたにこそ知ってほしい新たな危険があります。それが「点検商法」と呼ばれる悪質な手口です。

「無料で点検します」は危険なサイン！巧妙な手口とは？

点検商法は「無料で給湯器を点検します」などと電話や訪問で近づき「このままでは危険だ」と嘘や大げさな話で消費者の不安を煽り高額な交換契約を迫る手口です。

点検商法の典型的な流れ

1. アポイント: 「無料で点検します」「自治体から委託された」などと電話や訪問で接触してきます。
2. 訪問・点検: 家に上がり込み、もっともらしい点検作業を行います。
3. 不安を煽る: 「このままでは危険」「すぐに交換しないと大変なことになる」と嘘や大げさな説明で不安を煽ります。
4. 契約を迫る: 「今日だけ特別価格」などと契約を急かし、冷静に判断する時間を与えません。

このような言葉には十分注意してください。

特に狙われるのは70歳以上の高齢者【公的データ】

国民生活センターの調査によれば、給湯器の点検商法に関する相談件数は2023年度に前年度の同時期と比較して約3倍に急増しました。相談の中心は特に70歳以上の高齢者です。

離れて暮らすご両親や祖父母がいらっしゃる方はぜひこの情報を共有し注意を呼びかけてあげてください。

被害に遭わないための自己防衛策と相談窓口

もし怪しい業者が来ても慌てる必要はありません。以下の対策を徹底してください。

• その場で契約しない：どんなに急かされても「家族に相談します」と一度断りましょう。
• 身分証の提示を求める：本当にガス会社や自治体の関係者か必ず確認しましょう。
• 複数の業者から見積もりを取る：適正価格を知るために必ず相見積もりを取りましょう。

万が一契約してしまっても「クーリング・オフ制度」を利用して8日以内であれば契約を解除できる場合があります。少しでも「おかしいな」と感じたら一人で悩まず消費者ホットライン「188（いやや！）」にすぐ電話してください。専門の相談員が対応してくれます。

結局費用はいくらかかる？DIYと業者依頼の徹底比較

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業者依頼の費用相場は10万円〜20万円程度です。一見安く見えるDIYは失敗時の追加費用を考えると結果的に高くつくリスクがあります。

DIYを検討する一番の理由はやはり費用ですよね。しかしトータルコストとリスクを考えると専門業者への依頼が最も合理的です。

業者に依頼した場合の費用相場（本体代＋工事費）

給湯器の交換費用は本体価格と工事費で決まります。給湯器本体は号数（一度に作れるお湯の量）や追い焚き機能の有無などで価格が変動しますが、一般的には総額で10万円から20万円程度が相場です。

一見安く見えるDIYの隠れたコストとリスク

DIYの場合、本体代だけで済むように見えますが隠れたコストが存在します。

目先の数万円を節約しようとした結果、数十万円以上の損失につながる可能性があるのです。

信頼できる業者を見つけるための3つのチェックポイント

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「資格」の有無を公式サイトで確認し「複数業者」から見積もりを取り極端に「安すぎる価格」を提示する業者を避けることが重要です。

安全にそして適正価格で給湯器を交換するためには信頼できる業者選びが不可欠です。以下の3つのポイントを必ず確認してください。

【ポイント1】有資格者が在籍しているか公式サイトで確認する

まず大前提として会社のウェブサイトなどに「ガス機器設置スペシャリスト」や「液化石油ガス設備士」といった有資格者が在籍していることが明記されているか確認しましょう。信頼できる業者は必ず資格情報を公開しています。

【ポイント2】必ず複数の業者から見積もりを取る（相見積もり）

1社だけの見積もりで決めないでください。最低でも2〜3社から見積もりを取り、料金や工事内容を比較検討しましょう。見積書の内訳が「工事一式」などと曖昧でなく、詳細に記載されているかも良い業者を見分けるポイントです。

【ポイント3】「安すぎる」には裏がある。価格の内訳を確認する

他社より極端に安い価格を提示する業者には注意が必要です。後から追加料金を請求されたり、必要な部品を使わない手抜き工事をされたりするトラブルが報告されています。安さだけで選ばず、工事内容や保証内容をしっかり確認しましょう。

給湯器交換に関するよくある質問（FAQ）

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リモコンのみの交換はDIY可能な場合がありますがガス管や水道管に触れる作業は資格が必要です。取り付けのみを業者に頼むのは断られることが多いです。

Q. 給湯器のリモコンだけなら自分で交換しても大丈夫？

A. はい、ガス管や水道管に触れないリモコンのみの交換であれば資格は不要でDIYが可能な場合があります。ただし配線を間違えると故障の原因になるため少しでも不安があれば専門業者に依頼することをおすすめします。

Q. 給湯器本体は自分で用意して、取り付けだけ業者に頼むことはできますか？

A. 「施主支給」と呼ばれる方法ですが対応してくれる業者は少ないのが現状です。業者は製品と工事の両方に責任を持つことで保証を提供しています。持ち込み品の場合、工事後のトラブルで責任の所在が曖昧になるため断られるケースがほとんどです。

Q. 電気温水器の交換も同じように資格が必要ですか？

A. 電気温水器の場合、ガスに関する資格は不要ですが、多くの場合で「第二種電気工事士」以上の電気工事資格が法律で必要となります。ガスとは異なるリスクがあるため、こちらも無資格でのDIYは大変危険です。詳しくは以下の記事で専門家が解説しています。

まとめ：家族の安全を第一に、正しい知識で給湯器交換を

👉 このパートをまとめると！
給湯器のDIY交換は絶対に避け信頼できる専門業者に依頼しましょう。そしてご自身とご家族を悪質な点検商法から守る知識を身につけてください。

この記事の重要なポイントをもう一度確認しましょう。

1. 給湯器のDIY交換は「法律違反」であり「命に関わる危険」があるため絶対にできません。
2. 費用を抑えたいあなたの心理に付け込む「点検商法」という悪質な罠に注意が必要です。
3. 安全と安心のためには、資格を持つ信頼できる専門業者への依頼が唯一の正しい選択肢です。

あなたのその手先の器用さはぜひご家族が喜ぶ他のDIYに活かしてください。給湯器の交換は命と財産を守る専門家に任せましょう。

まずは現在ご契約中のガス会社や地域の信頼できる専門業者に点検や見積もりの相談をすることから始めてみてください。そしてもし少しでも「怪しいな」と感じる勧誘があれば一人で悩まず消費者ホットライン「188」に電話することを忘れないでくださいね。

参考文献

給湯器の点検にご注意ください－70歳以上の高齢者を中心にトラブル急増！－ – 独立行政法人国民生活センター, 2024年2月21日