給湯器から爆発音！「ボンッ」は危険？原因と対処法、損しない業者選び

Q: 修理と交換、どちらを選ぶべきですか？

修理か交換かを判断する上で、お使いの給湯器の使用年数が、一つの大きな基準になります。 大手メーカーのノーリツによれば、給湯器の安全上の耐用年数は「10年」とされています。これは、10年を超えた機器の経年劣化が、遅れ着火（爆発音）のような危険な故障を引き起こす主な原因となるためです。 また、メーカーが修理用の部品を保管している期間も約10年です。そのため、10年を超えると部品がなく「修理不能」となるケースがほとんどです。 使用年数が8年未満の場合: 修理を検討する価値があります。 使用年数が10年近く、または超えている場合: 安全面と経済面の両方から、修理ではなく交換を強くおすすめします。

Q: 修理や交換には、大体いくらくらいかかりますか？

費用は故障箇所や交換する機種によって大きく異なりますが、一般的な目安は以下の通りです。 修理の場合: 1万円～5万円程度（部品代＋技術料＋出張費） 交換の場合: 15万円～30万円程度（本体価格＋標準工事費） ただし、これはあくまで目安です。正確な金額を知るためには、必ず複数の業者から見積もりを取り、料金とサービス内容を比較検討することが重要です。 あわせて読みたい 給湯器交換の費用相場はいくら？総額の内訳と安く抑えるコツを専門家が解説

この記事を書いた人

お助け隊長ケン

かつての苦いトラブル経験を原点に、水回りやガラスの修理から害虫駆除まで、暮らしのあらゆるSOSを徹底調査。優良業者選びの専門家として、あなたが「最適な一手」を見つけるための羅針盤となる情報だけを、中立的な視点でお届けします。

この記事の監修者

高橋健一／住宅設備安全アドバイザー

元大手ガス機器メーカーで30年間、給湯器の設計・開発に従事。開発部長として数々の製品を市場に送り出す。退職後は独立し、NITE（製品評価技術基基盤機構）の事故事例分析にも外部専門家として協力。消費者向けに、住宅設備の安全な使い方に関する講演や執筆活動を行っている。

こんにちは！暮らしのSOSを調査する、お助け隊長のケンです。今回は、給湯器の「爆発音」という、聞くだけで不安になるトラブルについて、専門家の高橋健一先生に監修いただき、その原因から安全な対処法、信頼できる業者の選び方まで徹底解説します。

ご家族の安全は大丈夫か、もし交換なら費用はいくらかかるのか…次々に心配事が浮かんでくるお気持ち、痛いほどわかります。

結論から言うと、その音は放置してはいけない危険なサインです。しかし、慌てて業者に連絡する必要はありません。この記事では、まずご自身の安全を確保する方法と、悪質な業者に騙されず、適正価格で問題を解決するための『5つの質問リスト』をご紹介します。

この記事を読み終える頃には、あなたの不安が安心に変わり、冷静に、そして賢く行動できるようになっているはずです。

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給湯器の「ボンッ！」という爆発音、その正体と放置する本当の危険性
【緊急】爆発音が聞こえたら今すぐやるべき安全確保の4ステップ
損しないための最重要ポイント！信頼できる業者の選び方【5つの質問リスト】
FAQ：給湯器の爆発音や故障に関するその他の疑問
まとめ：不安を安心へ。冷静な行動が、家族の安全と未来を守ります

給湯器の「ボンッ！」という爆発音、その正体と放置する本当の危険性

このパートをまとめると！
給湯器の「ボンッ」音は危険な「遅れ着火」のサイン。放置は一酸化炭素中毒や火災の恐れあり。

あなたが聞いた「ボンッ」という爆発音の正体は、専門的には「遅れ着火（おくれちゃっか）」または「異常着火」と呼ばれる現象である可能性が非常に高いです。

これは、給湯器が着火する際に何らかの不具合でガスへの点火が少し遅れ、内部に溜まったガスに一気に火がつくことで起こる、小さな爆発です。

給湯器内部で発生する遅れ着火という現象は、不完全燃焼という危険な結果を引き起こす原因となり、そこには2つの致命的なリスクが潜んでいます。

一酸化炭素（CO）中毒のリスク: 不完全燃焼が起きると、無色・無臭の有毒ガスである一酸化炭素が発生します。気づかないうちに室内に充満し、頭痛や吐き気、最悪の場合は命に関わる中毒症状を引き起こす大変危険な状態です。
ガス漏れ・火災のリスク: 爆発音と同時にガスの臭いがした場合、機器の内部や配管からガスが漏れている可能性があります。漏れたガスに引火すれば、火災やさらなる爆発につながる恐れがあり、極めて危険です。

つまり、「ボンッ」という音は故障の前兆ではなく、すでに危険な事象が起きている「結果報告」なのです。

専門家の経験からの一言アドバイス

【結論】: 音が鳴ったり鳴らなかったりしても、一度でも「ボンッ」と聞こえたら絶対に見過ごさないでください。

なぜなら、「最近は音がしないから大丈夫かな」と放置してしまった結果、数日後に完全に故障し、真冬に何日もお風呂に入れず大変な思いをされたお客様が実際にいらっしゃいました。給湯器の異音は、機器からの必死のSOSサインなのです。

【緊急】爆発音が聞こえたら今すぐやるべき安全確保の4ステップ

このパートをまとめると！
①使用中止、②ガス栓を閉める、③窓を開けて換気（換気扇はNG！）、④専門家へ連絡、の4ステップ。

「ボンッ」という音やガスの臭いに気づいたら、パニックにならず、ご自身とご家族の安全を確保するために、以下の4つのステップを順番に実行してください。

すべての給湯器の使用を中止する
お風呂やシャワー、キッチンなど、家中の給湯器のリモコンの運転スイッチを切ってください。
給湯器のガス栓を閉める
通常、給湯器本体の下にガス管が接続されています。その根本にあるガス栓を、配管に対して90度になるようにひねって閉めてください。
窓を開けて換気する（最重要注意点！）
ガス漏れの可能性があるため、窓やドアを手で開けて、十分に換気してください。この時、絶対に換気扇のスイッチには触れないでください。 スイッチを入れた際の小さな火花が、漏れたガスに引火して爆発する危険があります。
安全な場所から専門家へ連絡する
ガスの臭いがする場合は、すぐに屋外などの安全な場所に避難し、契約しているガス会社の緊急連絡先に電話してください。臭いがしない場合でも、専門の業者に点検を依頼する必要があります。

タイトル: 給湯器から爆発音！今すぐやるべき4つの安全対策
ステップ1: 「運転OFF」のアイコンと「給湯器の使用をすべて停止」というテキスト
ステップ2: 「ガス栓」のアイコンと「ガス栓を閉める」というテキスト
ステップ3: 「窓」のアイコンと「窓を開けて換気」というテキスト。その下に「注意！換気扇は絶対NG」という赤くて大きな警告マークとテキスト。
ステップ4: 「電話」のアイコンと「専門家へ連絡」というテキスト

損しないための最重要ポイント！信頼できる業者の選び方【5つの質問リスト】

このパートをまとめると！
資格、見積もり、保証などを電話で確認する5つの質問で、悪質な業者を避けられます。

安全を確保できたら、次は信頼できる専門家を探すステップです。しかし、国民生活センターにも給湯器の点検商法に関する相談が寄せられている通り、残念ながら一部に悪質な業者がいるのも事実です。

あなたが損をしないために、業者に電話で問い合わせる際に、ぜひこの「5つの質問リスト」を使ってみてください。誠実な業者であれば、すべての質問に明確に答えてくれるはずです。

「出張費や見積もりは無料ですか？もし見積もり後にキャンセルした場合、料金はかかりますか？」
- 質問の意図: 「見積もり無料」と謳いながら、実際には高額なキャンセル料を請求する業者を避けるためです。優良な業者は、契約前の費用について透明性が高いです。
「工事に来てくれる方は、『ガス機器設置スペシャリスト』の資格を持っていますか？」
- 質問の意図: ガス機器設置スペシャリスト（GSS）という資格は、給湯器専門業者の技術力を示す重要な品質指標です。この資格者の在籍は、安全で確実な施工を行える証明になります。
「概算で構わないので、修理の場合と交換の場合、それぞれの費用の目安を教えてもらえますか？」
- 質問の意図: 電話の段階で、大まかな料金体系を誠実に説明してくれるかを確認します。極端に安い、あるいは高い金額を提示したり、回答をはぐらかしたりする業者は注意が必要です。
「工事後の保証は、商品と工事の両方に付きますか？また、保証期間は何年ですか？」
- 質問の意図: 優良な給湯器専門業者の多くは、メーカー保証（1〜2年）を超える、10年程度の長期保証を価値提供の一環としています。保証が「商品」だけでなく「工事」の不具合もカバーしているか（W保証か）が、極めて重要なチェックポイントです。
「今日か明日にでも、すぐに見に来てもらうことは可能ですか？」
- 質問の意- 意図: 対応の速さを確認します。地域に密着した拠点網を持つ業者ほど、迅速な対応が可能です。

比較項目	ガス会社	給湯器専門業者
おすすめの状況	ガスの臭いがするなど、緊急性が非常に高い場合	異音や故障など、緊急性は高いがガス漏れの兆候はない場合
対応の速さ	24時間緊急対応。ただし交換工事は数日かかることも。	業者によるが、即日・翌日対応を強みとするところが多い。
料金の傾向	定価ベースで、やや割高になる傾向がある。	業者間の価格競争があり、比較的安価な場合が多い。
保証	メーカー保証が基本。有償の延長サポートがある。	無料の長期保証（10年など）を標準で提供する業者が多い。