エコジョーズとは?仕組みとガス代節約効果を徹底解説|リンナイ・ノーリツ比較
給湯器の交換を検討する際、「エコジョーズ」という言葉をよく耳にするけれど、一体何がすごいの?と疑問に思っていませんか。エコジョーズは、毎月のガス代を賢く節約し、環境にも優しい次世代のガス給湯器です。この記事では、元大手給湯器メーカー開発技術者である監修者の知見を交え、エコジョーズの基本的な仕組みから、具体的な節約効果、そして主要メーカーであるリンナイとノーリツの違いまで、専門用語を避けて分かりやすく解説します。
エコジョーズの基本的な仕組み|なぜガス代が安くなるのか?
👉 このパートをまとめると!
エコジョーズは、今まで捨てていた排気ガスの熱を再利用してお湯を沸かす技術です。この「熱の再利用」により、ガスの消費量を約15%削減できます。
従来のガス給湯器は、お湯を沸かす際に約200℃の高温の排気ガスをそのまま空気中に捨てていました。これは、エネルギーの大きな無駄遣いと言えます。
一方、エコジョーズは、この捨てていた排気ガスの熱を再利用する「潜熱回収システム」という画期的な仕組みを持っています。具体的には、排気ガスが通る道にもう一つ熱交換器を設置し、そこを水が通ることで、あらかじめ水を温めておくのです。例えるなら、「ラーメンを茹でたお湯の蒸気で、次の麺を少し温めておく」ようなものです。この一手間により、メインのバーナーで加熱する際のガス消費量を大幅に抑えることができます。
この仕組みにより、エコジョーズの熱効率は従来の約80%から約95%へと飛躍的に向上し、結果としてガス使用量を約15%削減できるのです。
【シミュレーション】エコジョーズでガス代は年間いくら節約できる?
👉 このパートをまとめると!
一般的な4人家族の場合、エコジョーズに交換することで年間約1万円〜2万円のガス代節約が期待できます。初期費用は数年で回収可能です。
「ガス使用量が15%減る」と言われても、具体的にいくらお得になるのか分かりにくいですよね。ここでは、一般的な家庭をモデルに、年間のガス代がどれくらい節約できるかシミュレーションしてみましょう。
シミュレーション条件:
- 家族構成:4人家族
- 月々のガス料金:8,000円(うち給湯が80%を占めると仮定)
- エコジョーズによるガス使用量削減率:15%
計算結果:
- まず、給湯にかかる月々のガス代を計算します。
 8,000円 × 80% = 6,400円
- 次に、エコジョーズによる月々の節約額を計算します。
 6,400円 × 15% = 960円
- 最後に、年間の節約額を計算します。
 960円 × 12ヶ月 = 11,520円
このシミュレーションでは、年間で約11,520円のガス代を節約できる計算になります。エコジョーズは従来型より2〜3万円ほど初期費用が高いですが、この節約効果により、多くの場合2〜3年で元が取れる計算になります。さらに、国の補助金制度(給湯省エネ2025事業など)を活用すれば、初期費用を抑えて導入することも可能です。
リンナイ vs ノーリツ|エコジョーズ主要2大メーカー徹底比較
👉 このパートをまとめると!
リンナイとノーリツは性能に大きな差はありませんが、リンナイは清潔機能、ノーリツは省エネ機能に独自の特徴があります。デザインやリモコンの好みで選ぶのも良いでしょう。
エコジョーズを選ぶ際、必ず比較対象となるのが国内シェアを二分するリンナイとノーリツです。どちらも高品質で信頼性が高く、基本的な性能に大きな差はありません。しかし、それぞれに独自の特徴や強みがあります。ここでは、代表的な機能を比較してみましょう。
| 比較ポイント | リンナイの特徴 | ノーリツの特徴 | 
|---|---|---|
| 清潔機能 | 「ウルトラファインバブル」搭載モデルがあり、浴槽や配管の汚れを付きにくくする。 | 「おそうじ浴槽」機能があり、ボタン一つで浴槽を自動洗浄してくれる。 | 
| 省エネ機能 | 「ECOモード」でガス・水の使用量を抑える。スマホアプリでの遠隔操作やエネルギー使用量の見える化も充実。 | 「エコスイッチ」や「ごきげんオート」機能で、快適性を保ちながら無駄な追い焚きを減らす。 | 
| デザイン | シンプルでスタイリッシュなリモコンデザインが特徴。 | ユニバーサルデザインを意識した、見やすく操作しやすいリモコン。 | 
どちらのメーカーを選ぶかは、最終的には個人の好みやライフスタイルによります。「お風呂掃除を楽にしたい」ならノーリツ、「配管の清潔さを保ちたい」ならリンナイ、といった視点で選ぶのも一つの方法です。最も重要なのは、ご自宅の状況に合った機種を提案し、有資格者が責任を持って施工してくれる信頼できる業者に相談することです。
エコジョーズの注意点|ドレン排水の工事が必要
👉 このパートをまとめると!
エコジョーズは構造上「ドレン排水」という酸性の水が出るため、それを中和して排水するための追加工事が必要です。設置場所に排水設備があるか確認しましょう。
エコジョーズを導入する際に、一つだけ知っておくべき注意点があります。それは「ドレン排水」の処理です。
エコジョーズは、排気ガスの熱を再利用する際に、結露によって水分が発生します。この水は酸性(pH3程度)のため、そのまま垂れ流すことはできません。そのため、給湯器内部の中和器を通して中性(pH7程度)にしてから、排水する必要があります。この排水を「ドレン排水」と呼びます。
したがって、エコジョーズを設置する際は、ドレン排水を流すための配管工事が追加で必要になります。一般的には、近くの雨どいや汚水マスに接続します。設置を検討する際は、専門業者に現場を見てもらい、ドレン排水の処理が可能かどうかを必ず確認してもらいましょう。
 
  
  
  
   
                                                                                                                                                                                                             
                                                                                                                                                                                                            

コメント